開催日時:2021年11月21日(日)
午後20時45分〜 仮配信
午後21時00分〜 本配信
なお配信時間は90分を予定しております.
経口抗凝固薬で出血を起こした人は薬を再開してもよいのでしょうか?
【仮想シチュエーション】
あなたは,とある街の薬局の卒後5年目の薬剤師さんです.
寒さが少しずつ増して,いよいよ秋が終わって冬のような空気を感じるようになってきました.
そのせいなのか,鼻水や喉の痛み,咳などの症状で来局される患者さん・お客さんが増えております.
自分も普段よりも,より一層体調管理に気をつけないとなと思っていたところ, いつもここを利用されて,あなたをかかりつけ薬剤師に指名してくださった患者さんが,実に3ヶ月ぶりに来局されました
「お久しぶりですね.実は血尿と脳出血で基幹病院に入院していたんです.幸い軽症で済んで,先週退院したんですが,それ以来,血液サラサラの薬は中止しているです.ただ,薬はやっぱり再開した方がいいってかかりつけ医にも言われて,でもこんな怖い目に遭っているから,自分としては心配なんです.とはいえ脳梗塞とかも同じくらい怖いし…それで,いつもたくさん話を聞いてくれる貴方にも相談しようと思って,ここに来たんです」
- 非弁膜性心房細動でダビガトランを内服していた70歳女性
- 高血圧,心不全の併存あり(軽度)
- 自宅は薬局のすぐ近くで,いつも歩いて来局
- ご主人も同年代で,ご夫婦ともに認知症など神経変性疾患の現病はなし
これはきちんと根拠を探しつつ相談に乗った方がいいと判断した貴方,すぐに論文を検索したところ,運よく当該疑問に合致する報告を見つけることができたので,その場で流し読みしつつ,さらに詳しくお話しを伺うことにしました.
【お題論文】
Little DHW, Sutradhar R, Cerasuolo JO, et al.
Rates of rebleeding, thrombosis and mortality associated with resumption of anticoagulant therapy after anticoagulant-related bleeding.
CMAJ. 2021;193(9):E304-E309.
PMID:33649169
【使用するワークシート】
観察研究の論文を10分で吟味するポイント
観察研究 (9117 ダウンロード )
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薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIP)
とは, 当法人が運営する,EBMを実践するための学びの場を提供するSNSコミュニティです.
設立当初は薬剤師向けを意識した勉強会でしたが,現在は他職種,および一般の方々にも楽しく視聴できるよう配慮をしております.