水をたくさん飲めば,尿路結石は本当に防げるの?

#152

2026年度第 1 回薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせ

開催日時:2026 年 5 月 24 日 (日)
午後 20 時 45 分〜 仮配信
午後 21 時 00 分〜 本配信
なお配信時間は 60 分を予定しております.

水をたくさん飲めば,尿路結石は本当に防げるの?

【お題論文】

Desai AC, Maalouf NM, Harper JD, Sivalingam S, Lieske JC, Lai HH, et al.; Urinary Stone Disease Network Investigators.

Prevention of urinary stones with hydration: a randomised clinical trial of an adherence intervention.

Lancet. 2026 Mar 21;407(10534):1171-1181. doi: 10.1016/S0140-6736(25)02637-6.

PMID: 41864748

今年度2回目の薬剤師のジャーナルクラブです(JJCLIP)。

「尿路結石には,水分をたくさん摂ること」——

これは医療者なら誰もが患者さんに伝えるアドバイスです。

薬剤師としても,外来でも,ドラッグストアでも,

何度となく繰り返してきた指導ではないでしょうか。

しかし,「水分摂取を促す介入を行えば,本当に結石の再発を防げるのか?」

その問いに答えた質の高いエビデンスは,意外と存在しませんでした。

今回取り上げるのは,

尿路結石の既往がある1,658名を対象に,水分摂取を促す多要素行動介入の効果を検証したランダム化比較試験(RCT)です。

介入の内容は以下です。

・水分摂取量の個別処方

・アドヒアランスへの金銭的インセンティブ

・ヘルスコーチング

・テキストメッセージなど患者が選択するアプローチ

結果は,意外なものでした。

・症候性結石の再発率:介入群19% vs コントロール群20%(HR 0.96,95%CI 0.77-1.20)

・統計的有意差なし

・24時間尿量は介入群でわずかに増加したものの,結石再発には結びつかず

「水を飲みなさい」という指導に,どれほどの根拠があるのか?

ガイドラインで推奨されている行動介入の限界と意義を,

EBMの視点から一緒に読み解きます。

🔍 当日の内容

・PICO整理

・研究デザインの評価(多施設RCT)

・主要結果の量的解釈

・臨床的意義

・研究の限界

EBMや論文読解に興味がある方なら

どなたでも参加歓迎です。

一緒に論文を読み解いてみましょう!

JJCLIPってなに?

薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIP)とは, 当法人が運営する,EBMを実践するための学びの場を提供するSNSコミュニティです.

設立当初は薬剤師向けを意識した勉強会でしたが,現在は他職種,および一般の方々にも楽しく視聴できるよう配慮をしております.

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