開催日時:2026 年 11月 15 日 (日)
午後 20 時 45 分〜 仮配信
午後 21 時 00 分〜 本配信
なお配信時間は 60 分を予定しております.
【お題論文】
Linsky AM, Motala A, Booth M, Lawson E, Shekelle PG.
Deprescribing in Community-Dwelling Older Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis.
JAMA Netw Open. 2025 May 1;8(5):e259375. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2025.9375.
PMID: 40338546
令和8年度第8回,今年度8回目の薬剤師のジャーナルクラブです(JJCLIP)。
ポリファーマシー,潜在的に不適切な薬剤(PIMs),そして減薬(deprescribing)。
薬剤師にとって,今や避けて通れないテーマです。
では,減薬を目的とした介入を行うと,実際に薬はどのくらい減るのでしょうか?
今回取り上げるのは,地域で暮らす高齢者を対象とした減薬介入のランダム化比較試験17件を統合した,系統的レビュー・メタ解析です。
薬剤師による薬剤レビュー,電子カルテ上の臨床判断支援(CDS),患者向けの教育資材など,さまざまな介入が含まれています。
結果は,次のようなものでした。
- 複数の薬剤を対象とした介入(8試験):1人あたりの処方薬は平均0.14剤減少(95%CI −0.27〜−0.01)
- つまり,およそ7人に介入して,ようやく1剤減る計算
- 「PIMsを1剤以上処方されている人の割合」は,有意には減らず(OR 0.92,95%CI 0.74〜1.14)
- 一方,Z-drugやクエチアピンなど単一の薬剤に絞った介入では,より大きな効果を示す試験も
著者らは,個人レベルでは「とても小さい」効果でも,ポリファーマシーの高齢者は非常に多いため,集団レベルでは大きな意味を持ちうる——がん検診と同じ構図だと述べています。
この「小さな効果」をどう受け止めるべきか?薬の数というアウトカムに,どんな意味があるのか?
#156で読んだタムスロシンのN-of-1試験も振り返りつつ,EBMの視点から一緒に読み解きます。
🔍 当日の内容
- PICO整理
- 研究デザインの評価(系統的レビュー・メタ解析の読み方)
- 主要結果の量的解釈(−0.14剤は大きいのか,小さいのか)
- 「薬の数」というアウトカムの意味
- 臨床的意義(薬剤師の減薬への関わり方)
- 研究の限界
EBMや論文読解に興味がある方なら
どなたでも参加歓迎です。
一緒に論文を読み解いてみましょう!
薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIP)とは, 当法人が運営する,EBMを実践するための学びの場を提供するSNSコミュニティです.
設立当初は薬剤師向けを意識した勉強会でしたが,現在は他職種,および一般の方々にも楽しく視聴できるよう配慮をしております.
